武漢 「帰郷」 【ミニコラム 中国の今 Vol.8】

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武漢 「帰郷」 <ミニコラム 中国の今 VOL.8>

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 一方で変化の少ない場所がありました。それは武漢大学の周辺の商店街です。留学期間中、私は校内の食堂を利用せず、その商店街に行って食事をしていました。毎日昼食と夕食にその商店街に行くため、私は次第に各店舗の店主(老板)と言葉を交わすようになりました。 先の年末年始の休暇を利用して、私は留学先であった武漢を訪ねました。地下鉄の路線の増加、商業施設の拡大等、街の様子は少なからず変化していました。街の表情のみならず、多くの時間を過ごした武漢大学においても見慣れぬ校舎が眩い光を放っていました。毎日挨拶を交わした留学生の多くは既に武漢を離れており、心のどこかで期待していた再会はありませんでした。留学を終えて1年半、既に隔世の感がありました。

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 今回、その商店街を訪ねた際にも「帰ってきたか!食事に行こう!」と温かい(熱い?)歓迎を受けました。

 老板達の中で、私が特に親しくなったのはミルクティ(奶茶)店の老板一家でした。毎食後、奶茶店に行って奶茶を飲みながら老板一家と雑談することが私の留学中の日課でした。

 

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 留学生活を始めて間もない頃、私は中国語の会話に自信がなく、奶茶店に行っても静かに奶茶を飲むだけでした。しかし、ある時老板から「どんな話でもいいし、間違ってもいいから中国語で話してごらん」と促され、私は少しずつ口を開くようになりました。そして次第に会話の時間が長くなり、比例するかのように老板一家と親しくなっていきました。

 今回、奶茶店の老板やその商店街の人達が宴席を設けてくださいました。その席では、留学後のこと、将来のこと、日中の歴史や政治のこと等、夜遅くまで話が尽きることはありませんでした。この時、私は、私の中国語の能力が多少は進歩したこと、また、奶茶店の老板を始めとするこの商店街の人達との交流こそ進歩の源であったことに気付きました。

 商店街の人達に改めて感謝する「帰郷」でした。

 

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【中村 佑 (武漢 2012年9月~2013年7月)

 


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