【活動報告】中国大手企業で働いている日本の女性に迫る!

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はじめに

外資系企業というと、欧米系企業を思い浮かべる人が多い中、昨今では中国系企業の日本を含めた海外進出が目立つ。

そこで、中国系企業も外資系ということで、そこで働く女性に焦点をあて、その様子について迫った。

 

登壇者紹介

DiDiモビリティジャパン 黒石真美子氏

日本のソフトバンク、中国のDiDi中心が資本を出し合った合弁の会社で、日本人と中国人が半々の会社。新卒から3社目の会社で、日本で働いた経験もある。

会社自体は昨年6月にできて、タクシーを呼ぶアプリを運営している。もともと中国ではじまった会社で、中国で相乗りの車、タクシー、自転車などが呼べる最大級の交通プラットフォームとなっている。ユーザーは5.5憶人。

AIで制御する高い技術があり、渋滞予測、需要予測を行っていて、アメリカにAIラボも持っている。1日2億キロの移動を生み出すプログラムになっている。

中国の本社も新しい会社で創業は8年前。その後、テンセントやアイババから投資を受けていて、ユニコーン企業の中では3位の時価総額になっている。
日本ではタクシーの配車サービスをやっている。ドライバーの社内のタブレットに情報が入ってきて、マッチングしている。道に出て手を上げたり、駅などに行かなくても来てくれる。
アプリに事前にクレジットカード情報などを入れておくとドライバーにお金を払わなくてもすぐに下りれる。
日本では全国13か所で展開していて、東京でも使える。

中国東方航空      乙重茜氏

大学卒業してから日本の航空会社で客室乗務員をしていた。2008年に上海航空客室部1期生として入社。2年前から中国東方航空の乗務員として働いている。
中国の航空会社で働いている期間は11年になる。航空会社の客室乗務員としては14年。3年が日本、残りが中国系企業になる。自分でもこれほど長く中国系で勤めるとは思っていなかった。
これだけ長く勤められているのは、やりがいがあるから。日本の航空会社だとマニュアルがある。失敗してしまったら先輩の目を気にしてしまう。

常にサービスは自分で考えて相手の心に届かないといけないので、自分の感覚が大切。しかし、日系の場合はそれよりも同僚の目を気にしているということがあった。日系でも大手であれば長く勤められるかと思ったが、そうではなかった。

上海航空で9年務めたが、1期生として機内アナウンスを作ったり、後輩指導をするなど、これまで経験してきた自分の力を発揮できたかと思う。

東方航空の外国人乗務員は韓国人、ヨーロッパ国籍の人もいる。
もともと上海での勤務だったが、日本人が少しでも長く勤められるように東京ベースを3年前に作った。30人が上海ベース、30人が東京ベースで日本人が務めている。仕事としては、30人の東京ベースを束ねて、上海ベースと同じような環境で働けるようにするのが私の役割になっている。中国人上司の意見を聞きながら、日本人をまとめるという立場なので、上司に言われたことをそのまま日本人に伝えると理解してもらえないので、経験を活かしながら乗務員の仕事をしてもらおうとしている。

中国大手通信事業者   齊藤由貴氏

※齊藤様の発言については、会場内のみのものとさせていただきます。

中国企業で働くやりがいとは

黒石氏

職種としてはシステムエンジニアになる。新卒で一から勉強してシステムエンジニアになった。役割はプロダクトの担当。

一般のお客さんの呼ぶアプリとドライバーが使うアプリがあり、私はドライバー向けのアプリを開発している。60代、70代のタクシードライバーと話しながらいかに使いやすくするかを話している。開発の権限は中国にあるが、日本の事情、ドライバーが高齢で、スマートフォンに慣れていないというのを知らないので、中国のエンジニアと交渉して、時には日本に連れて来て説明する。

ドライバーの売り上げが上がった、仕事がしやすくなったと言ってもらえるとやりがいを感じる。日本人だけで働いているよりも乗り越える壁が大きいので、やりがいが大きい。

 

中国企業のスピード感

黒石氏

スピード感は段違い。日本は基本的なコミュニケーションツールはメール、会議、承認プロセス。中国系企業はチャット。会議もウェブ会議。承認プロセスもあまりなく、その場で協議して、決定していく。方法が違うだけスピード感も違う。

システム開発にしても日本は最初に要件をすべて決めて、1年程度ものも多いが、中国だと2週間程度で出していく。日本は良くも悪くも配慮がきめ細かい。イレギュラーなケースはどうするというのを洗い出してからやる。しかし、中国は一番大切な部分だけつくる。不足の部分はだんだん足していく。

入った当初はエンジニアとしていやだと思うところはあった。こんなに不足していて世の中に出して良いのかと思った。しかし、徐々に考え方も変えていった。

乙重氏

日本だと土日にはメールの返信が来ないが、wechatは土日でも来るので、見ていないといけない。常におしゃべり感覚で仕事を進めている。チームプレイと個人プレイの違いで、周りのチームの理解を得ながら進めていくのが日本だが、中国だと個人プレイになる。上司だけ納得してもらえればできる。本当にやりたいことは上司にプレゼンをして、許可を得られると周りもそれを了承する。思いついたことの実現できる速さもそういった点で違うかと思う。

成果主義について

黒石氏

働いている会社は日中の合弁なので、DiDiの印象を話したいが、入れ替わりが激しい。日本の場合は部署の異動も多くなく、何年間も同じ人もやり取りするが、中国系企業は配置換え、望んで転職する人が多いと感じている。最初に目標設定をして、半年後にパフォーマンスを見て、合わない場合は担当の仕事を変えたりというのをドラスティックに行うというのは聞いている。

乙重氏

成果主義という意味では結果が大切。日本人乗務員をまとめるうえで、こういうアイデアはどうか。それにはどんなリスクがあってと考えるよりは、とりあえず簡単に話をして、やってみて、結果が出てからそれを深めるためのプレゼンをする。まずはやってみることが大切。そこでお客様のお褒めの言葉が増えたり、チームが変わったりすると、進めてみようということになるので、目に見える結果は大切だと思う。
上司にそれを見せるために形に残すものがないと話は進められない。そのような結果が残せれば成果として認められる。

 

会社の自由度

総合司会:川田璃々花

黒石氏

休みの日でもやりとりをするというのはある。それが嫌だという人もいるが、中国系企業は働く時間と場所が自由だと感じている。日本だと定時で会社に行って、オフィスにいて、定時までいるという形だと思う。中国系企業だと中国の本社が離れているので、自宅から電話しても、オフィスから電話しても変わらない。出勤中にイヤホンで会議に参加する人もいる。コアタイムで10時から16時まではオフィスにいるが、仕事柄全国を飛びまわるので、どこにいても、何時でもあまり気にしない。

 

女性の働き方について

ファシリテーター:于子豪

乙重氏

日本支社では男性、女性が半分ずつぐらい。中国では女性は定年まで働くのが普通。子どもはおじいさん、おばあさん、もしくは家政婦さんに預けるという考え方がある。客室部は管理職も女性が多い。

外国人乗務員という観点から見ても、上司と話をするときに、あなたのミスではなく、私たちのミスという言い方をしてくれる。外国人だからといって、引け目に感じるというよりは、一緒の仲間として見てくれるので働きやすい。

 

社内で求められる言語スキルについて

黒石氏

上海の公用語は英語。ソフトバンクから派遣のメンバー、中国人の本社メンバーは英語で会話をしている。ただ、中国のエンジニアと話し合いとなると、必ずしも英語が話せるわけではないので、詳細な内容を伝えられない、深い議論ができないという葛藤はある。中国系企業に入ったから中国語だけで良いかというと、そうではない。英語は共通言語なので、できた方が良い。そのほか、求められるスキルとしては、柔軟性、臨機応変性、物事が目まぐるしく変わることを楽しめる。変化に強い心というのがあった方が中国企業ならではのダイナミズムさを楽しめるかと思う。

乙重氏

中国系航空会社に入った時は、英語しか話せなかった。今は中国語で仕事をしたりするが、機内で耳で聞いた言葉を口で出して話すことで習得していった。難しい内容の中国語でも自分の単語で話してみようというところがある。中国側からすると、努力をして聞こうとしてくれていると思うが、いやなそぶりは見せられないので、話したいという気持ちになれる。初心者でも中国語を使いながら話せる立場になるかと思う。

 

終わりに

これらのテーマ以外にも質疑応答等、さまざまな話について話がされた。中国系企業では、社員教育はあまり行わないので、日本企業で数年働いてから中国系企業に行った方が良いのではという発言もあり、このような働き方が今後増えるかもしれないと感じた。

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