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11/10 作文「わたくしと中国」朗読会 活動リポート

 

東京都日中友好協会広報委員会では、日中平和友好条約締結35周年を記念して「わたくしと中国」というテーマで一般から作文を募集した。2013年11月10日に東京渋谷区リフレッシュ氷川で表彰式と優秀作品の朗読会を開催した。

作文に多数の応募作品が寄せられ、都日中役員及び関係者に審査をお願いし優秀作品にNPO法人東京都日中友好協会会長賞及び北京市人民対外友好協会会長賞を授与した。

 作品はA部門(中高校生)とB部門(一般)とにわけ800字を上限とし、2013年7月から9月10日締め切りによりネットで募集した。東京はもちろん首都圏からの応募も多く、遠く上海からもあった。

作品審査に当たり、審査委員から若い人たちの多くが隣人である中国との関わり、「2千年に渡る人々の行き来」「中国文化との深い関係」「中華料理を日常的に食べている」「中国の友人と何の隔たりもなく日本の友人と同じようにネット通信を行っている」「日本と中国を切り離して考えることはできない」「平和のためにも日中両国の友好が必要」など、「現実を見つめた作品が多かった」という評価をいただいた。

 ここに優秀作品を掲載する。

 

 

A部門(中学生・高校生)

NPO法人 東京都日中友好協会 会長賞

 

ライフパートナー  中邨 優花  埼玉県さいたま市在住 18歳

 

私が「おぎゃー!」と生まれるずっと前に、日中平和友好条約が締結された。締結してから35年がたった今、日中関係は良好とはいえない状況にある。

日中の交流の歴史をさかのぼると紀元前にまで及ぶ。つまり2千年以上前から私たちは互いに必要な国として存在し合っていたのだ。漢字や書道など、中国から日本に伝わった文化は今でもたくさん残っている。あえて言葉を作ると、日本と中国は文化面において当時から互いに必要なカルチャーパートナーだったといえるだろう。

では、現在日中関係はどうだろうか。両国に多くの企業が互いの国に進出しているほど、互いに重要なビジネスパートナーである。また、日本で売られているものの多くが「MADE IN CHINA」であり、重要な貿易相手国ともなっている。このように、経済やビジネスの面において互いになくてはならない存在であることがわかる。

しかし政治的なことになると関係は一変し、険悪なムードになる。特に領土問題はここ数年深刻な問題となっている。カルチャーパートナーから始まり、ビジネスパートナーでもある日本と中国。どうして互いに不信感を抱くような問題が起きてしまったのか、とても残念に思う。メディアに左右されずに、冷静に今の状況を見つめ直す必要があると思う。

私にとって中国はライフパートナーである。中国でタクシーの運転手と話した際、相手は日本について詳しかった。中国の友だちとメールもする。互いに「あたりまえ」の存在。互いに協力し合って、互いに高め合っていく。つまりこれから必要なのは「共存」という意識ではないだろうか。日中平和友好条約が締結されるまで、消すことのできない負の過去はあった。しかし国交を回復することができた。私は常に、日本と中国はなるべくして隣国になったと思っている。2千年にわたる歴史を大切に、これからはライフパートナーとして互いを尊重できる関係を築きたい。

 

北京市人民対外友好協会 会長賞

 交流が教えてくれるもの  埼玉県さいたま市在住

辻野 太貴  18歳

 

私たちの住んでいる日本と中国との間には、近年いろいろな問題が取り上げられている。例えば、あからさまなパクリ問題や尖閣諸島の問題などがある。多くの人はこれらのことから、中国に対して悪い印象しか持たないであろう。しかし、それは偏見的な考えにすぎないのであって、直接的な関わりや交流を持ったことがある人には違うはずだ。

 私は縁があって、父の都合で上海に約5年間滞在していた。その中で、両親がもっと中国のことをよく知るきっかけにと、阿姨さんと呼ばれるお手伝いさんを雇ってくれた。阿姨さんは中国人なので、日本語は通じないし、もちろん中国語を話していて、最初は気まずかったが、回を重ねて会っていくうちに最初の気まずさもなくなり、段々と距離が縮まっていった。数年も経つと阿姨さんの言っていることが大体理解できるようになり、簡単な会話もできるようになった。そして、私がとうとう帰国しなければならなくなった時、阿姨さんは泣きながら私たち家族を見送ってくれた。約4年弱の付き合いで、思い入れも深く、本当に家族みたいな存在だったので、最後の別れは本当に辛いものだった。けれども、阿姨さんのような現地の人たちとのつながりは、仲良くなったということに生きがいを感じたし、素晴らしいものだった。

 私は経験してきたことから、色々な人たちとの関わりや交流というのは、必ず生まれてくると思い、またある出来事を通してより深くなってゆくものだと思った。やはり私たちには日本と中国の問題がどうこうの前に、まずお互いのいい部分を知るために実際に体験をする、触れることが必要であるはずだ。そうすれば、日中平和友好条約を結んでから35年の今、そしてこの先でもほかの国同士にも劣らない、よりよい関係をつくっていけるだろう。

B部門(一般)

NPO法人 東京都日中友好協会 会長賞

 

言葉の壁を越えた交流を目指して

                     伊藤 洋平  30歳

 

 私と中国の関係が大きく変わったのは、昨年1年間の留学を経験してからです。それまで中国語はほとんど話せず、話せるようになりたいと思って中国に行きました。留学についても、外国で暮らせば日本との違いがわかるなど、いろいろ刺激があるのではないかと漠然と考えているだけでした。

 帰国をして、いろいろな人と話していく中で、気づいたことがあります。それは、中国に関する情報量が格段に増えたということです。もちろん、1年間生活してきましたので、現地での様子、そこでの自らの経験といった情報はあります。ただ、それ以上に中国語が身に着いたことで、中国人と直接話ができるようになり、また中国のテレビやインターネットがわかるようになったことが大きいです。

 中国は隣国で、歴史、文化、経済面等で深いつながりがあります。中国に関心を持っている人も非常に多いです。それにもかかわらず、中国について持っている情報はテレビや新聞などを通した情報のみで、直接中国人と接したり、中国人と同じような情報を得られる人は非常に少ないことがわかりました。その原因は、単純に身近にいないということもありますが、言葉がわからないことが大きいようです。私の留学経験や中国人の友人の話というだけでも、多くの人にとっては新鮮なようで、「これまで考えていた中国に対するイメージが変わった」、「その後、テレビを見ていても、その裏にある意図を考えるようになった」と言ってくれます。

 インターネットが普及して、情報が入りやすい時代とは言いつつも、言葉の壁は存在します。私は留学を通してその壁を越えられるようになりました。それを自分だけのものにするだけでなく、他の方々の壁を超える手伝いをしたり、壁の中にドアをつけられるような取り組みを通して、一人ひとりが自分の目で見て、感じられる交流を進めていきたいと考えています。そして、それが将来の日中友好につながれば幸いです。

 

 

 

北京市人民対外友好協会 会長賞

 

わたくしと中国      張 一林  中国上海市在住  23歳

 

1996年、小学校1年生の夏休み、初めて上海を訪れた。最悪だった。空港に足を踏み入れてすぐ「日本に帰りたい」、滞在1日目には「寿司が食べたい」、滞在2日目には「うどんが食べたい」。これを壊れたラジオのごとく繰りかえす子供を携えて一ヶ月間、上海に滞在し続けた両親は疲弊したことだろう。

喧嘩している様な語調、痰を吐くおじさん、生ごみが腐敗した匂い、犇めき合うボロの民家、非衛生な食べ物、とにかく全部大嫌いだった。目に付くものは何でも日本と比較して、相手を馬鹿にしている節があった。

それから17年後、社会人となり、子供のころの私が大嫌いだった上海で働いている。それは「日本と違うからって、それが悪いことなのか…?」という事を考えるようになったためだ。歴史のながれの中で中国人が選択して自分達で考えたどり着いたやり方であるならば、それが日本と異なっていても、たとえ一見劣っているように見えても、それは中国の文化・慣習であって、尊重すべきものである。部外者がとやかく批判するのは恥ずべき行為だということに気付いたのだ。

例えば、日本製のスカートを買うとファスナーは必ず左についている。それは右利き人口が多い社会で右手で、開閉しやすいよう設計されているからだが、一方、中国のファスナーは左右まちまちである。これを「日本は先進的、対して中国はなんて遅れているのだろう」と分析し、相手の国に劣っているというレッテルを貼ることは簡単だ。だが、中国人にとってはファスナーの位置なんて取るに足りない、それよりもスカートを纏って明日はどこへ出かけよう、そんなことが重要なのかもしれない。

それからである。何事にもポジティブな面とネガティブな面があることを知り、中国の魅力に気付くことが出来たのは。小学1年生の私にこんな事を言ったらまた壊れたラジオのように止められるかもしれない。けれど「自分の目で中国を見ていたい」今はそう思うのである。

 

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