第22回東京都日中友好囲碁交流大会が11月2日(土)日本棋院で開催された。大会は、中国大使館の全面的なご支援ご協力のもと、東京近郊に在住する日中の愛棋家56名による3回戦の対抗戦で行われた。
第一部、主催者を代表して都日中齋藤成文化交流委員長は「囲碁を通じて友好交流を深め楽しい一日を過ごして欲しい。中国チームが連勝していることから日本チームには親睦とともに勝負にこだわって欲しい」と挨拶した。
その後、大会ルール説明後、翁子瑜審判長(中国囲碁協会棋士六段)の対局開始の発声とともに、和やかに始まった。4年連続の中国チームの優勝となっており、今年の結果がどうなるか双方にとって関心のひとつになっていた。若い人の多い中国チームに対し、ベテランの多い日本チームの中で、真剣勝負が繰り広げられた。どの対局も内容の濃いすばらしいゲームが多く、きわどい接戦が繰り広げられた。
展開は、中国側が1回戦を14勝10敗で制し、続く2回戦は12勝12敗の引き分けとなり優勝の行方は、最終局にもつれ込んだ。最終局の3回戦では、日本選手の多くが疲れたのか中国側が圧倒して15勝9敗となり中国チーム(41勝31敗)の優勝となった。戦いの流れは、一時日本チームにも来たが、結局若手の中国チームの粘りや勢いがそのまま勝敗に直結し、中国チームの優勝となった。
会場内では、あちこちで互いの健闘を称え合う姿が見られ、選手同士の交流が深まった。大会を通し、日中両選手同士のすばらしいマナーにより気持ちのよい対局が行われた。
第二部、懇親会(司会:中野日中常務副会長)の参加者は70名を超えた。主催者を代表して須藤誠常務副会長が「囲碁を通じて両国の友好交流が大いに深まった。」と挨拶した。
その後、明立実行委員長より成績発表が行われ、中国チーム代表の张曦彤主将に対し中国大使館杯が授与された。引き続き、対局全勝者の中国側7名、日本側4名に対し賞品が渡された。
乾杯は、中国語堪能な日本チームの依田栄一氏が行い、にぎやかな懇親会が始まった。
懇親会では、今回新たな取り組みとして日中の両主将の対局を大盤で解説するコーナーを設けた。李青海(中国囲碁協会棋士七段)の分かりやすい解説で「小澤信弘七段×张曦彤八段」の熱戦の対局が再現され、多くの方々から勉強になったとの感想を頂いた。
また、大会講評として両審判長より「中国チームの若手の選手が非常に粘り強く日本側の中高年世代の選手が苦戦し勝敗に差が出たが、内容については、互角の対局が多く熱戦であった」との評があった。
最後に、閉会の辞を都日中尾崎隆信副会長より述べ和やかに会を終えた。
(責・明立)