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9/4 程永華駐日特命全権中国大使 講演会 活動リポート

   

程永華駐日特命全権中国大使 講演会

 

  2014年94日、東京都・北京市友好都市提携35周年を記念し、東京都日中友好協会と独立行政法人科学技術振興機構中国総合研究交流センターの共催で、程永華駐日特命全権中国大使講演会が同機構東京本部別館において開かれた。会場には、両国の厳しい局面打開を望む約300名が出席した。冒頭、宇都宮徳一郎会長が「非常に大事な時期に、程大使閣下のお話しを伺う機会に恵まれ、感謝申し上げます。」と述べた後、同機構の中村道治理事長より「日本と中国が手を携え未来に向かうために、大使のお話しを拝したいと思います。」と挨拶があった。

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程永華駐日特命全権中国大使講演

「東京都・北京市友好都市提携35周年と今後の中日関係」(要旨)

本日は、東京の各界からお越しになった方々のために、友好都市提携35周年にふさわしいお話をさせて頂きます。中日関係は困難に直面しておりますが、東京都日中友好協会、独立行政法人科学技術振興機構(JST)が推進する交流事業は着実に成果を上げ、個々の友好が実を結んでおります。ひとえに皆様のご努力によるものであると確信し、心から敬意を表します。東京都と北京市の交流は一時期途絶えておりましたが、今年になり舛添要一氏の都知事就任により友好の機運が高まり、私も都庁への表敬訪問を果すことができました。これは、駐日特命全権中国大使としては、実に16年ぶりの出来事でした。そして、今年4月に舛添知事は北京を訪問も実現し、省エネ・環境保護分野の協力、オリンピック開催の経験を活かす方法等で今後もお互いに情報共有することを確認し、北京市民と東京都民のための公益に期待が持てます。

さて、ここからは日本と中国について3点に絞り言及します。

    中国と日本の関係は深い

 世界的にも注目される程、中国と日本の関係は深く、“一衣帯水”の言葉があてはまります。例えば、日本で出土した「漢委奴国王」と記された金印、遣唐使、近代では明治維新後に日本で作られた漢語が中国に渡るなどの交流があります。現代では、イデオロギーの要素で中国と日本の違いを取り上げられることがありますが、2000年にわたる交流史から見れば、実に共通点が多いことに相違ありません。

    中国と日本は世界において最も重要な位置を占める

中日両国民はお互いの関係の重要さ認識していると思われます。つまり、「隣国でありお互い引越しできない関係」であることを理解し、各々の分野で利益をもたらしています。例をあげると、双方向の貿易額が3000億ドル以上、中日の友好都市が250組(日本の統計では、350組)成立しております。

    中国と日本の関係は複雑

中日両国は深く、しかも幅広く発展している一面、複雑さが含まれます。特に、近年は重大な困難と厳しい局面にあります。歴史認識問題、領土問題、軍事・安全保障においての相互不信による深刻化かつ複雑さを増しております。私は、古参の外交官として、複雑な事態に対し実に心を痛めており、どのように解決すべきか常に考えています。

以上の3点を踏まえ、草の根の交流を通し両国関係改善の機運を高めることを期待するとともに、皆様のご健康とご発展を祈り私の講演とします。

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 質疑応答は、時間の都合上4名に限定した。その内容は、「書記官から特命全権大使になるには?」、「中国経済の発展と日本の関わり」、「難しい局面にある両国の民間交流のあり方」、「日本の中高生にも中国の最先端を行く科学技術を触れさせたい」でした。

閉会の挨拶は、同機構の沖村憲樹顧問より、「主催をした両団体が草の根の活動を全力で取り組む」ことを確認し合い、この日の講演会を終えた。

西森 勢)

 

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