~~日中書家 交流鑑賞会 開催7月6日~~
7月6日午前11時から青山の梅窓院において「日中書家交流鑑賞会」が、70余名の日中の書道家、愛好家らが参加。日中書家8氏による共演、50作品の鑑賞会開催となった。
この会は、“書道で友好を語り寄せる会”として北京市から代表団6氏が来日、東京では両国の書家による交流会は初めての催しとなった。冒頭、や主催者を代表して東京都日中友好協会の宇都宮徳一郎会長から、「私の祖父・宇都宮徳馬の時代から、日中友好活動のために努力を払ってきた。北京市書家代表団の訪問が、日中書道交流の新たな時代の幕開けになることを願っている」と挨拶があった。
続いて北京市民間組織国際交流協会の秘書長で北京市翰墨友好文化書道交流代表団の徐強・団長から、「今年はちょうど中日国交正常化45周年に当たり、当代表団は友好を継承し、友誼を増進することを目的にしている。私たちは、前世代の偉大な事業のバトンを受け、友好の歴史に新たなページを加え続けなければならない。書道は、世界文化における貴重な宝で、中国を起源にし、世界に伝えられ、各国で発展した。書道は筆と墨、半紙を通して、私たちの世界、素晴らしい生活に対する思い、愛を完璧に表現することができ、アートとして独特の魅力がある。書道作品の展覧は、中日の書家や愛好家らにとって、技術について交流し、切磋琢磨する、またとない機会となる。書道の交流を通して、両国の国民間の友誼が強化され、両国の関係の発展が促進されることを願っている」と述べた。続いて来賓として中国大使館文化部の賀怡蘭・二等書記官からも祝辞が述べられたた。また宇都宮会長から徐強団長らへ感謝状の贈呈、日中双方から記念品の交換がなされた。
11時30分からは書家による日中共演に移り、日本側からは都日中参与・井垣清明氏、大石三世子氏、大石六田氏、戝前謙氏、張學武氏、中国側からは、胡濱氏、李佳氏、賈国強氏が各々、見事な書を披露した。
鑑賞会の締め括りとしてこの催しをリードされた井垣清明氏は、今回のイベントが初めての開催であったこと、次回の開催を希望するとした、さらに日中の書道交流について書家の先達の交流の苦労談や戦後の歴史が披露された。
また、北京の胡濱氏からは、「日本に来て交流を行うのは今回が初めてで、とても感激している。中日は、文化の分野で共通点がたくさんあるため、交流も非常に行いやすい。今日も短い時間の間に、日本の書家と交流し、中日間の深い友情をはっきりと感じることができた。とてもいい雰囲気だ」と語り、中日の書道の違いについては、「中国では『書法』と呼ばれるのに対して、日本では『書道』と呼ばれ、墨の使い方や造形芸術を重視し、書道における半紙、筆、墨に対する理解が中国とは少し異なる。日本の書道は、筆の力や線の構造を重視し、アートとしての特徴が非常に濃い。中国は書道の母国で、中国の『書法』は、伝統を継承しているものもあれば、現代の書道アートと融合しているものもあり、バラエティに富む表現方法を誇る。中国の『書法』は、書くことそのものを追求し、さらには現代のアートの手法を加え、字の形の美しさを重視している」と説明した。(文化交流委員会・斎藤成)