みなさんこんにちは。東京都日本中国友好協会 青年委員会前委員長の永野と申します。現在は副理事長を仰せつかっております。青年委員会の顧問的立場で適宜運営に関わり、公式YouTube番組の「都日中CHANNEL」のプロデューサーを主に担当しております。コロナの影響が大きく、リアルイベント中止や、中国訪問企画の中止などで、YouTube番組の収録が思うように出来ず、もどかしい日々を過ごしております。
さて、自己紹介とのことですので、私が中国に傾倒するきっかけとなった出来事から紹介させていただきます。今から19年前の2001年アメリカ同時多発テロが起こりました。当時私は大学1年生で映画のワンシーンのような報道であの凄惨なテロをリアルタイムに感じ、何が起こっているのか理解するのに時間を要した記憶があります。そのテロ事件について、同級生の中国人留学生と語り合う機会がありました。それまでは中国人と接したことも無ければ意見を交わした経験など全くありませんでしたので、彼のズバズバした物言いでの会話は私にとってとても新鮮であった。
内容は、テロの首謀者とされるビンラディンが住むフガニスタンに対し、軍事力を行使するかどうかについて、当時のラムズフェルド国防長官とパウエル国務長官の対立や、新保守主義(ネオコン)とリベラル派の対立など、アメリカ国内でも米軍によりアフガニスタン侵攻の是非が活発に報道されていた時期である。この問題に対して、私は中国人の彼と同じゼミであったため、会うたびに議論を交わした。講義からの帰り道で2人議論していると、翌日他の友達からは「昨日中国人と喧嘩していたよね?」などと周囲から誤解されるほど白熱した議論が私にとっては非常に心地良かった。意見を明確に主張する文化に気付かされた瞬間であり、2年後に陝西省西安市にある西北大学へ留学するきっかけとなった出来事となった。
日中友好協会とは2004年に大学生訪中団に各都道府県から2人選ばれる代表に選出頂き、国賓として訪中する経験をすることが出来た。この経験では、日本と中国の友好の歴史を紡いで来た諸先輩方の行いを理解出来る貴重な機会であった。
※16年前の2004年。北京の人民大会堂での副書記との会見時写真
それから月日が流れ、今の立場にある。今の協会の若年層の中では私が一番の古株である。
感慨深いが、逆を言うと私の1年上から15年ほど上の世代の学生訪中団参加者は誰一人日中友好協会の中で活動を継続出来なかった、という事だ。私自身、持続可能な協会を実現させるためには世代の継ぎ目無く、各々の活動を継続していくことに真の友好に意味があると思っている。副理事長として私は30代、40代に日中友好を体現する場を築き、楽しく継続できる環境整備に動くつもりである。コロナによって思うようには活動出来ていない部分はとても大きいが、同時にさらにファン(会員)を増やすべく活動も同時並行で実施していく必要がある。私が青年委員会委員長の際には会員拡大を第一に、楽しく活動していくことをメンバーに浸透させつつ運営をしてきた。今では現委員長を中心にメンバーの活発な企画実施もあり青年委員会だけで60名近いメンバーとなっている。会員継続のための充実した企画の実施と、会員メリットを入会いただいたメンバーにしっかり伝えていくことが重要であると考えている。
※役員によるお土産紹介→映像はコチラ
これまで協会で実施した企画のほんの一部をお伝えすると、久間初代防衛大臣とのシンポジウム、孔子学院との日中友好シンポジウム、チャイナフェスティバルへの出店、日中友好議員連盟訪中団の随行、人民網スタジオ視察、中国国際放送局の視察、港国際交流協力の日実行委員会、渋谷区日中ニューイヤー駅伝、夏合宿2回(新潟県十日町市、静岡県南伊豆町)、冬合宿1回(新潟県十日町市)、彩湖マラソン大会参加、神奈川マラソン大会参加、和僑アジア大会での都日中の協賛枠獲得、公式YouTube番組開設、芝園団地視察(埼玉県川口日中協力要請し)、福島県日中友好協会親睦会参加、日中平和友好条約締結40周年記念ボウリング大会、皇居マラソン参加などなど、書ききれない程素敵な企画をこれまで実施することが出来た。これを書いている2020年10月中旬の今。コロナにより今年は何も素敵な写真が無いと悲しくなるが、止まない雨は無いと信じこれからの協会の活動を盛り上げて参りたい。
※川口市日中友好協会の協力の下、芝園団地事務局長へYouTube収録も実施<当日の映像はこちら→都日中channel#35>
日中友好協会設立70周年という区切りの今年。図らずもコロナにより名実ともに区切りとなる忘れられない年となった。
19年前。私が中国に傾倒するきっかけとなったアメリカでのテロ事件。そして今はアメリカと中国の間で貿易戦争。誤った認識を持つ学生がきっかけの香港情勢。習近平国家主席の国賓来日はどうなるのかなど、私個人的には懸念事項に対してタブー視せず、しっかり意見を言うべきではないかと思っている。日中友好はいかなる政治不安な情勢においても、我々民間活動があるからこそ、これまで関係が良好に維持されてきたと言っても過言ではないと思う。会員一人一人は当事者意識を持ち、「友好は自分が創る」と考え行動していって欲しい。協会としては政治家を動かす影響力を持つべきだと思う。以前は全国各地の友好姉妹都市締結などにおいて当協会の役割は明確であった。しかし現代、SNSが発達し欲しい情報は直ぐに入手できる時代である。が、故に誤った世論もすぐに浸透し対中国リテラシーが低い平均的日本国民は悪影響を受けてしまいやすい環境でもある。そのような誤解に対し、協会70年の歴史から得た見地があるはずであり、その見識を日本社会に発信していくことが協会の“新たな役割”であると私は考えている。
来年71年目からは新しい時代の協会の在り方に一層着眼し、引き続き友好の歴史を仲間と共に第一線で創り上げていきたい。
※都議会日中友好議員連盟映像はコチラ→都日中channel
※南伊豆町夏合宿の映像はコチラ→<都日中channel#20>
※「みなと国際交流協力の日」当日の映像はコチラ
<入会方法・問い合わせ先>
NPO法人東京都日中友好協会
詳細はHPまで:http://www.jcfa-tyo.net/join/