2024年青年訪中団帰国報告会を実施しました

2024年6月22日北区北とぴあ研修室にて、5月に訪中した100人による青年訪中団の帰国報告会を実施しました。

はじめに当協会会長であり、本訪中団の団長として訪中した宇都宮徳一郎よりあいさつがありました。

団長挨拶

5月の訪中した時は日中関係の外交、政治で動きのあった1週間でした。

日中韓首脳会談が4年ぶりにソウルで行われたのが5月27日。

5月29日に中国共産党中連部の部長が訪日し、会談を行いました。

外交関係者からも、100人の東京の青年訪中団は良いタイミングで訪問したという話を聞きました。

東京都日中友好協会としても、訪中団について今後活かせるように振り返りをしていきたいと考えています。

訪中で印象に残っていること、今後活かしていきたいことについて

その後、各グループに分かれて訪中で印象に残っていること、今後活かしていきたいことについて話し合いを行いました。

ディスカッション結果については以下の通りです。

Aグループ 安田美蕾さん

  • 印象に残っていること

万里の長城、故宮など世界遺産、中国の企業を見ることができたこと、京劇、太極拳といった中国文化にふれることができたことが印象に残っているという話がありました。

最も印象に残っているのは青年交流、現地の同世代と話すというあたたかさを知りました。

交流をした中国人の学生とは現在も連絡を取っている人もいて、国を越えて交流ができたことが財産となっている。

  • 今後どう活かすか

より中国を好きになりました。好きになったという気持ちを忘れないことが大切だと考えています。

中国の人たちにあたたかい歓迎を受けて、あたたかい気持ちを中国から日本に来てくれた人たちに暖かく接することで、歓迎の意を示していきたいと思っています。

Bグループ 陶山嵐さん

  • 印象に残っていること

歴史を学べたことが1つです。実は、一番衛生面が気になっていましたが、実際に行ってみるとあまり気になりませんでした。日本とまちなみや人の温かみは変わらないなと感じました。

  • どう活かすか

日中大学間のオンライン交流会を私たちが先陣をきってうながすことをしていきたいと思っています。

また、今回一緒に訪中したメンバーとのコミュニティをいかしていきたいと考えています。

2人の発表に対して、訪中団顧問として参加した小池義則顧問よりコメントをいただきました。

人は変わらないということにピンと来ました。

私もみなさんと同じ頃にはじめて中国に行きました。激動の時代で文化大革命が終わる時でした。

帰国して、戦争は嫌だという思いがあって、中国の人たちとどう仲良く付き合えるかということを考えました。

個人的に格闘技が好きだったので、中国と交流をしながら進めようと思いました。そういった人たちと自分の興味を通じて付き合っていけば人と人とのつながりができるのではないかと思って続けてきました。

それによって、人と人とのつながり作って今に至っています。みなさんにも、ぜひ自分の得意な分野でつながりを作ってもらいたいと考えています。

Cグループ 内藤 優衣さん

  • 印象に残っていること

人とのふれあい方、人間の交流が一番印象的でした。大学交流の中では、硬い交流(政治について、文化について)もありましたが、それだけでなく、さっきの話長かったよねといったフレンドリーな話もできました。

中国の人たちが思っていた以上に日本の文化を知っていたことに驚きました。

衣食住についても相互の違いを見つけるのが楽しかったです。

自分たちが日本にいる時に感じていた中国へ行くハードル、中国へのネガティブな印象が実際に行ってみてポジティブなものになりました。

  • 今度どう活かすか

帰国後、周りの友人から、中国ってどうだった、危ないんじゃないのと言われることが多いです。世間の人たちが持っているネガティブなイメージを少しでもポジティブなものにできればと思います。

言語交流で、今でも交流が続いています。大学生間であれば英語も通じるので、中国語以外にも言語を学んでいければと思いました。

Dグループ 田丸颯さん

  • 印象に残っていること

楽しかったです。特に、人と人との違いが面白かったです。印象に残っているのは、バスガイドさんからいきなり、「北京の人たちはブスなんだよ」といわれたことです。その理由は、かつて故宮に美人はみんな連れて行かれたからなんですといった話がありました。それが本当かは別として、そういった話をはっきり言うことが特徴なのだと感じました。直接的に中国の人たちは言います。日本人の謙虚さも必要だが、行くところはいくということが必要かと思いました。

  • 今後どう活かすか

日本と中国は一衣帯水で近い関係にもある中で、仲を悪くする必要はないと思います。いきなり親友にはなれないかもしれませんが、青少年の立場から小さな交流を創っていって、大きな和にして、国家的にもなかよくなっていけると良いと思っています。そういう点で大学生の交流をしていきたいと思いました。

その後、2グループの発表に対して、宇都宮会長にコメントをいただきました。

人と人の交流は違いも認め合いながら、意見を交換したり、中国語はできなくても英語でやりとりができる。率直に話ができる、違いはあると言いながら意見交換ができる関係をつくることが大切だと思いました。

私も中国に行く前に心配されました。今でも会社の経営者の友人からは中国に行っても大丈夫かという話をされることもあります。特に私より上の世代の経営者はネガティブな話をする人が多いかと思います。そのような中、みなさんと一緒に実際に行くことで、実際の様子を伝えられるので良かったと思っています。

中国と日本は近い関係で、一衣帯水の隣人として仲良くしなくてはいけないと言われています。政治、外交の部分では両国の間はあまり友好的ではないという状況かもしれません。

かつて、国交回復前には、日中両国の国交を回復して、日本と中国が良い関係にならないとお互いの国が発展しないという思いを持っている人たちがいました。それと同じ思いをみなさんも持っているというのがうれしいと思いました。中国以外にもいろいろな国があるが、1つでも2つでも緊密な関係の国ができれば日本にとっては悪いことはありません。だからといって、アメリカとの関係を悪くする必要はありませんが、大きな声ではないかもしれませんが、私たちが行動していくということが関係を良くしていくきっかけになるのではないかと思います。

Eグループ 曲尾 渉

印象に残っていることの1つは語学習得へのモチベーションです。翻訳アプリを使っていましたが、直接話したいと思いました。

2つめは、実際に現地に行ってみることの大切さを学んだことです。ネットや親の意見だと偏っているかもしれませんが、実際に人とふれあうことで得られる情報は膨大だと思いました。中国の良い面も見られましたが、今回見られたのは大きな中国の側面の一つにすぎないと思っています。帰国してからも中国について勉強をしたいと考えていますし、個人旅行で中国の奥地へ行くなど、解像度を高めていきたいと考えています。

3つめは、デジタル技術の発展に感銘を受けたことです。14億人のビックデータから生まれるプロダクトはすごいと思ったので、ビジネスアイデアなどに活かしていきたいと考えています。IT技術について中国から学ぶことは多いのではないかと思いました。

Fグループ 上田武

  • 印象に残ったこと

現地の学生との交流が最も印象に残っています。異国の地で友だちをつくるというのはなかなかできないのと、今でも連絡をとる友だちができたのは素敵なことだと思います。

  • 今後どう活かすか

中国のイメージを身近な人から変えていきたいと考えています。親世代は偏見がとても強いと感じています。私自身、中国への留学に反対されました。自分の経験を伝えることで身近な人から中国の印象を変えていきたいと思います。

その他に、中国語の勉強をしたいきたいという話もありました。団員に中国語を話せる人がいて、言葉を交わして通じあえるように、中国語を学んでいきたいと考えています。

お二人の発表に対して、杉本副団長からコメントをいただきました。

語学習得のモチベーションについては、私自身も20年以上前に訪中して思ったのがその点でした。ただ、思っただけでは学習は進まないので、実際に語学習得に励んでいただきたい。

メディア情報だけでなく、現地を踏むのは大切なことだと思います。前門の裏通りに行ってみると、昔の中国の古い商店、庶民の生活が見えます。それは、行ってみないとわからないことです。そういったところも含めて見ることが大切かと思います。

デジタル技術の発達については、パスポートで実感しました。写真の判定ですぐにわかるというのは、良い面もあるかと思いました。

また、自身の体験として、野球帽を購入した際に現金で払うとお釣りがお店で出せませんでした。それだけ現金で買う人がいないのだということを実感しました。

身近な人に中国の良さを伝えていくという点については、ディズニーには思想を伝えるエヴァンジェリストがいるということを聞いたことがあります。みなさんがエヴァンジェリスト、伝道師となって、中国の良さ、現実を身近な人に伝えていくということをやっていければと思いました。

その後、青年委員会の齊藤蓮さんから青年委員会についての紹介と青年訪中団同窓会の企画説明。

学生部会の川田璃々花さんより学生部会の紹介がありました。

当協会では、このような活動に積極的に参加いただける方を募集しています。

ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

 

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