北京市婦女連視察団を迎えて
馬蘭霞首席を団長とする北京市婦女連の女性4名が
10月28日に来日、30日まで滞在された。
一行は「カナダで1週間ほど視察の後、日本の女性
と社会参画、家庭における女性の占める重要な役割
などの現状と課題について話し合ったり施設の視察
をする目的で来日されたもので、女性部会と事務局
がアテンドした。
28日の夕刻成田空港着の一行を、奥、海老沢女性部会世話人代表と林事務局員が出迎えに行き、宿泊先ホテルに案内の後、都庁議事堂レストランで歓迎宴を開催した。歓迎宴には須藤理事長が出席、
会員等とともに和やかなひと時を過ごした。
翌29日は、事前に予約をしておいた豊島区社会福祉事業団の運営する「高齢者在宅サービスセンター上池袋豊寿園」と豊島区にある出版社「婦人之友社」を訪問見学・懇談するスケジュールで、女性部会の海老沢、橋本女性部会世話人と木下会員、林事務局員が随行した。
上池袋豊寿園には午前10時30分から1時間程度の予定で訪問、冒頭、高橋法人理事長が事業団について詳しくの紹介し、日中の高齢化率の比較、豊島区高齢者の状況などについて話され、鈴木園長が、豊寿園の事業について説明された。質疑応答になると、馬団長が真っ先に事業団は公営か園民営か、財源は?などから始まり、高齢者の利用するサービスの入所と通所の比率など、さらには保育園についてなど多くの質問をされ、中国では日本以上に急激に高齢化が進んでおり、施設が足りないこと、どのような施策をつくっていくかが課題。これまでの一人っ子政策が急にふたりっ子に転換され、保育所が足りなくなっていること、加えて都市化の進行で核家族化し、昔のように祖父母が孫をみる環境が減ってきている、日本の様々な福祉施策は参考になると話された。そのあと、サービス利用の高齢者が集まっている部屋に行き、活動の様子を見たり話かけたりして、予定の時間をかなりオーバーして、12時頃にここを辞した。
途中、予約の中国料理店で昼食を済ませ、婦人之友社を訪問。、
婦人之友社は、長年北京市対友協や婦女連と親交のある会社で互いに、訪中、来日の際は交流の機会を持っているとのことで、土曜日の休業日であったが三宅氏や千葉社長が、中国語の資料を用意して待っておられた。ここでは、雑誌「婦人の友」の編集・発行方法や、読者の会の活動について、手作りのクッキーとお茶をいただきながら説明をうけた。
長年発行している雑誌だが、どのように発行部数を維持しているのか、書籍のデジタル化が進行しているが影響はないのかなどについて、熱心に質問されていた。年代別に発行しているなどの説明に、丁寧な編集で長続きしているのだろうと実物を手にしながら、感想を述べられていた。
歴史的建物として重要文化財に指定されている隣接の自由学園にも立ち寄り、見学をして、3時ころ訪問を終えた。
30日には、いずれもとても参考になったと、感謝を述べて帰国の途につかれた由、随行した私たちは 一行は皆、初来日とのことであったが、非常にタイトな日程に、疲れも見せず、すべてに深い関心をよせ、視察を終えられたことに敬意を表したい。
また期間中、事務局役を担いながら、通訳を務められた林事務局員の労にも感謝する。
(文責 女性部会 木下伸子)