2016年11月16日中国を読み解くの講座があった。テーマは「最新中国政治経済情勢」で講師は孔子学院西園寺一晃院長だった。
アメリカ次期大統領にトランプ氏が決まった。トランプ氏が決まるとは中国の誰も予想できなかった。トランプ氏は「アメリカ企業は中国と日本企業に圧迫されてきた」と言っていた。これまで世界を牛耳ってきたアメリカが「なぜ外国の面倒を見なくてはならないのか」ともいっている。トランプ氏はビジネスマンであり、日米貿易摩擦の中で意識は形成されてきた。中国と力で対抗していくにはコストがかかる。そうした彼の考え方からすると少しずつ世界から手を引いていくとすればアメリカの力は徐々に弱まっていくだろう。一番困惑するのは日本ではないだろうか。日米同盟で中国包囲網をつくろうとしてきた安倍首相は特に困るだろう。
AIIB(アジアインフラ投資銀行)を中国指導で創設されたが、当初12ヶ国くらいが加盟するのではないかと言われていたが、蓋を開けてみると57カ国が加盟した。日本政府予想だにしなかった。オバマ大統領はAIIBへの加盟を拒否してきたが、トランプ氏は加盟するかもしれない。そうすれば日本だけが取り残されることになる。
昨年のGDPは、アメリカが17兆9千億ドル、中国が10兆9千億ドル、日本が4兆1千億ドル。外貨準備額も、中国が3兆2千億ドル、日本が1兆2千億ドルとなっている。こうした情勢を見ると、アメリカの中国や日本に対する貿易摩擦が再燃する可能性もある。中国は現在内需拡大政策をとっている。中国の経済が崩壊するという本が沢山出ているが、沿海部は確かに労働者不足で厳しいが、内陸部に向かって発展している。中国経済が崩壊するとは考えにくい。