12/21 孔子学院共同講座 「新聞記者が見た~現在の中国 そして…」 活動リポート

 

 2017年12月21日孔子学院と都日中の共同講座は、「日本人記者が見た中国」でした。講師は倉重奈苗氏(朝日新聞政治部記者)で2013年から2016年まで北京支局に駐在し、政治・社会問題・経済などあらゆる分野で取材し情報を日本へ送った。中国人の本音を聞き出すことが記者としての使命である。しかし取材は困難を極めた。国際会議や安全保障会議などで出てくる政府関係者を外で待って会議の内容などを聞き出すことが取材の基本です。会議出席者が出てきて話しかけても無視されることが普通である。とにかく彼らに会うことから取材は始まる。国際メディアにとってそれしか取材の方法はない。

 中国に本当のジャーナリズムがあるのかと言うとはなはだ疑問である。尖閣列島方面で領海侵犯した中国機に自衛隊機が近づくことをどう思うかと中国人記者に聞くと返ってくる言葉は「中国機に勝手に自衛隊機が近づいてきてけしから」である。
最近の中国では国際社会の見方が徐々に変わってきている様に感じる。現在中国は国際法などを学ぶために多くの学者をいろいろなところに送り込んで国際関係法の育成をしていると聞く。国際社会の中でどのようにして秩序を作っていくのか模索していると言えるのではないだろうか。

 中国駐在中に親しくなった中国人記者が、最近休暇を取って日本に初めて遊びに来た。この人はこれまで日本嫌いだったが、日本の各地を案内したり食事や観光したりして帰り際に成田で彼女は「日本は思っていたよりもいいじゃないか。日本が好きになった」と言っていた。これまで中国の富裕層だけが日本に来ていたが、中間層も日本へ来るようになってきたので日本に対する考え方は増々違ってくるだろう。

 これまで安倍政権はロシア外交に力を入れていたが、ロシアとの外交はなかなか難しいのだろう。最近中国外交にカジを切った感がある。おそらく安倍首相の単独訪中、習近平国家主席の訪日。中国が進める一帯一路路線へのかかわりなど日中関係はおそらく忙しくなってくるのではないだろうか。

 

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