【青年委員会BLOG第9回】東アジアの最重要地域!中国東北部

古来より中国東北部は、東アジアの勢力図を決めた重要な土地でした。契丹が誕生して以降、金、元、清、ロシア、そして日本と中国王朝に敵対する勢力が度々登場し、それは中国王朝や朝鮮半島の興亡、ひいては日本史に大きく関わってきました。現代でも多くの周辺国と国境を接するこの地域は、国際政治の最前線といえます。そんな歴史を動かした東北部を一目見ようと、青年委員会のメンバーの一人である筆者は8年前この地を訪れましたので、簡単にいくつかご紹介します。

① 丹東
北朝鮮と国境や鉄道が接するこの街には、北朝鮮に関する観光名所が多くあります。中でも北朝鮮領土ギリギリまで近づける鴨緑江クルージングはお勧めです。私が行ったときには、北朝鮮の軍人が手を振ってくれました。これぞテレビでは感じられない”人間味”です。

【鴨緑江クルージング船上から見える北朝鮮領土】

 

② 瀋陽
清朝の初代皇帝ヌルハチと2代皇帝ホンタイジにより建立された瀋陽故宮があります。漢・満・蒙の特色を兼ね備えた建築様式は、まさにこの地を代表する建築物といっても過言ではないかと思います。写真はヌルハチやホンタイジが即位式を挙げた場所であり、八角形の形はモンゴルの移動式テント・ゲルを模しているようです。

【瀋陽故宮(太政殿)】

③ 長春
旧満州国の首都・新京があった場所でもあり、都市デザインや街の施設で、その痕跡が多く確認出来ます。朝鮮総督府をはじめ、日本の遺跡は一切撤去した韓国とはやや対照的で驚きました。

【中国共産党吉林省委員会(旧関東軍司令部)】

④ ハルビン
ロシアと近いこの街では、ロシア正教会の聖堂などがあり、中国にいながらロシアの雰囲気も体験出来ます。冬の平均気温はマイナス20度前後にもなり、これは世界の大都市の中でも最も寒い部類だそうです。

【聖ソフィア大聖堂】

⑤ 大連・旅順
203高地をはじめ、日露戦争の戦跡が残る場所で、今でも多くの日系企業があります。司馬遼太郎の「坂の上の雲」を読んでから臨みたい地ですね。

【203高地頂上】

 

複雑化する東アジア情勢を知ることは、中国東方部の歴史を知ることです。是非一度東北部を訪れてみて下さい。ニュースの見方が変わるかもしれませんよ!

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