華東師範大学への学部編入留学を通じて得た経験と未来への展望

現在、華東師範大学漢言語学部3年生の一二三彩夏と申します。

もともと上海大学東京校で3年間中国語を学びましたが、その後退学し、華東師範大学の2年後期に編入しました。

留学のきっかけ

中国語がとても好きで、いつか中国に行きたいという気持ちは以前からありました。

しかし、私にとって中国という国は非常に遠い存在でした。

大学3年生の秋に日中友好協会の訪中団に参加して約1週間中国を訪問した際、中国が身近に感じられるようになり、留学への意識が高まりました。

その結果、どうしても中国の大学で学びたいと思い、編入を決めました。

上海大学東京校で得たもの

上海大学東京校で学んだ経験は、日本と中国、両国の教育スタイルや文化の違いを知る貴重な機会となりました。

授業は全て中国語で行われ、教科書もオール中国語、また採点時に✓が使われる、予定の変更が多く通知が突然といった細かい文化の違いに触れることができました。

また、中国を称賛する先生の発言なども、異文化理解の一助となりました。

留学して感じたギャップ

留学前は中国人の友人が自然とできると思っていましたが、授業、寮、サークルが外国人向けに分かれており、交流の機会は限られています。

クラスメートの多くが華僑やハーフで、成績を上げるには相当の努力が必要でした。

また、大学の敷地が非常に広く、寮から教室まで15分ほど歩くことも新鮮な体験でした。

さらに、中国の地下鉄は日本より静かで、文化の違いを感じることも多々ありました。

留学生活での困難

基本的に大きな困難はありませんが、2024年には日本人を対象とした事件が多発し、日本人であることを隠して生活するストレスがありました。

日本語を話していると陰口を言われることもありますが、中国語で会話を始めると驚かれることも面白い体験でした。

また、「一二三」という苗字の珍しさからWeChatでの本人認証に苦労する場面もありました。

中国での生活習慣への適応

トイレットペーパーを流さないといった習慣や歩きタバコの多さなど、最初は戸惑うこともありましたが、次第に慣れることができました。

上海の地下鉄は複雑で覚えるのに苦労しますが、便利で安価な交通手段として重宝しています。

留学を通じて得たもの

現地での生活を通じて、苦手だったリスニング力が大幅に向上しました。

日常生活での中国語使用が増えたことで、特に標準語の聞き取りが得意になりました。

さらに、中国の「面子」や「人脈」を重視する文化に触れることで、深い文化的理解を得ることができました。

また、華東師範大学で出会った先生方から、日本と中国の両方の強みを学び、物事を多面的に見る視点も養われました。

将来の展望

中国で外国人に対する偏見が根強いと感じる中、外国人に慣れるきっかけを提供したいという思いがあります。

日本語教育を活かして中国の日本語教育機関で教員として働くことが理想です。

ただし、そのためには修士号が必要になる場合もあり、大学を中退して留学していることを考えると、年齢的に大学院進学については慎重に考える必要があります。

この点については引き続き悩みながら進路を考えていきたいと思っています。

 

一二三彩夏

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