【レポート】2025年9月全国本部主催”日中友好協会青年リーダー研修訪中団”に参加して

9月9日から13日まで、全国本部主催の「日中友好協会青年リーダー研修訪中団」に参加しました。

9日北京到着後、訪中団専用バスに乗車し、最初に中国現地企業訪問(北京積微遠恵科技)を訪問し、その後、中国人民対外友好協会の袁敏道副会長との会見を行いました。袁副会長からは、前週の抗日戦争80周年記念の話などがあり、日中間の表面的な会見内容かと予想していましたが、そのようなことは全くなく、相互理解を深めるべく大変意義深い席となりました。「いまの中国について何かいいたいことはありますか」と、唐突に問いを求められるとは想定していなかったため率直に何言っていいのかどうかを迷いました。袁敏道副会長からは、日本で反中教育をしているとする見解や、マスメディアの歪曲された報道があるとし、日本からの議員訪中団の参加者の少なさには有権者の影響があるなど、日本社会を冷静に捉えているコメントを頂戴しました。その上で、私たちの立場についても慮っていただき、日本社会で常にマイノリティーの中、日々の日中友好活動への感謝もいただきました。初日から改めて民間日中友好交流の重要性を感じ、まだ始まったばかりの本団への期待と、今回の使命を改めて感じることになりました。

↑中国人民対外友好協会 一番広い会議室にて 袁敏道副会長との会見

 

二日目は外交部にて、予定30分のところを1時間半も時間を取っていただきました。そこでも前日の袁副会長同様に、明確に歴史問題、台湾問題、日本の外交政策への懸念などについて質疑などを行いました。そこでの重要な両国関係のポイントは3点あります。(中国側の主張として)①両国指導者の合意が必要(戦略的互恵関係の構築)、②両国関係の政治基盤の安定(A:歴史問題、B:台湾問題)、③民間交流の推進(ノービザに緩和したが、日本からの旅行者はまだまだ少ない現状)。私からは台湾問題など、中国の政策への不安が日本人の訪中の不安材料になっている点を指摘しました。そこでの回答で印象的だったのが、『事実』と『真実』について理解して欲しいとのことです。この言葉の意味は深く、日中友好活動において今後大きなヒントになると思いました。まずは中国側の主張を受け止め、民間友好活動のエネルギーにして参りたいと思います。議員訪中団より深い意見交換が出来たとの話も印象的でした。

↑中国教育国際交流協会 での会見

 

三日目。駐中国日本国大使館を訪問しました。金杉大使に一人1分で思いを伝えることができる機会をいただきましたので、日本に住む日本人全員の代弁者のつもりで単刀直入に「日本からの旅行者が中国で捕まる可能性」について聞いてみました。金杉大使の回答は「絶対無い。99.99%安全」とのことを直接在中国の大使の口から聞くことができたことは、非常に意味があると思っています。

↑重慶の美しい夜景

 

四日目。中国最大の人口を誇る重慶市への訪問。空港からホテルへ向かうバスから外を見ると、大きな川の両岸に迫る超高層ビルの群れと、重慶特有の高低差が見え、上海と香港の夜景を合わせたようなとても美しい夜景が広がっていました。内陸部でも長江がもたらす川面広さと、超高層ビルのコントラストは一生忘れられない記憶となりました。重慶大爆撃「六・五」大トンネル遺跡の見学、両江開発区視察と重慶市人民政府外事弁公室の副主任とのレセプションが行われ、高田日本国駐重慶総領事もご臨席いただき、一人づつ思いを伝える時間を頂戴することができた事は、とても良かったと思います。

↑両江開発区視察 での開発についてのヒアリング(右側が日本側)

 

中国の難しい社会環境を理解できる日本人と社会を生み出していけるよう、今後の活動に今回の経験を生かして参りたいと思います。
関係各位の皆様、ありがとうございました。

 

 

↑初日の歓迎レセプション 大学生訪中団との合流した記念撮影(前列が青年リーダーのメンバー)

 

文:常務理事 T.N

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